研修レポート・イベント

■ 海外研修レポート

世界のスタートアップの現場を体感し、今後のビジネスの方向性と仕事への応用を考える。
サンフランシスコ、シリコンバレーで活動するスタートアップ。それを支援する企業、ベンチャーキャピタルなど、企業・団体を視察

●なぜ、アメリカなのか

「なぜサンフランシスコで仕事をされているのか?」
「現地にオフィスを置く重要性・必要性とは何か?」
「なぜ、アメリカなのか?」
「なぜ、日本国内ではいけないのか?」
「なぜ、日本のスタートアップは世界へ進出できないのか?」
これらが現地で仕事をしていた日本の方への、私たちからの質問の一部です。今回の視察は、これらに答えを求めることから始まりました。

●コミュニケーション(人との対話)はイノベーションの加速に最も重要な手段

インターネットで誰もが知る公開情報にイノベーションを加速する特別な価値は宿りません。意思決定者(キーマン)との非公式な対話や、イベント・ミーティングを通じたネットワーク構築こそが、投資や協業の重要なファクターとなります。
日本のスタートアップの世界進出を後押しする日本総領事館やJICからも、当地にオフィスを置くことが非常に重要であるとお話をいただきました。
また、視察先企業であるSilicon FoundryやPlug and Playでも、コミュニケーションを重要視した説明がありました。
Silicon Foundryは、シリコンバレーの最先端技術やスタートアップと大企業が連携するためのプラットフォームを提供する企業です。彼らは常に最前線の情報を保持し、クライアントに適切なアドバイスを行います。
そこでクライアントのプロジェクトが軌道に乗らない場合、どのような支援をするのか聞いたところ、「とにかく話をします。」という答えが返ってきました。
彼らはクライアントと対話を繰り返すことで、チームメンバーが何を考えているのか、何に困っているのか、どのような支援をすることがプロジェクトに有益かを読みとります。そして、その結果をもって、教育プログラムの作成、イベントの実施など、さまざまな後押しを考えます。彼らのクライアントとの関連性は単なるアドバイザーにとどまりません。彼らは、自身がチームの一員となってプロジェクトに取り組みます。
このような姿勢からも、彼らがいかに「直接の対話(コミュニケーション)」を重視しているかがうかがえます。
また、サンフランシスコで活躍するスタートアップ企業の代表者からもお話を伺う機会がありましたが、やはりその方も「サンフランシスコに来なければ最新情報・技術の速度には追いつけない。当地で信頼を得られない。」というお答えでした。

●失敗を恐れない、勝算があるから支援するのではない。

スタートアップを支援する際の考え方も、日本とは大きく異なっています。
日本では、起業して1~3年で成功しなければならないというイメージが定着し、その期間で勝算がなければ支援をしない傾向があります。
しかし、今回視察した企業や団体では、「勝算がある企業を支援する」のではなく、「この企業を勝たせる」という気持ちで支援を開始します。
彼らは「失敗」を「経験」ととらえ、「損失」を「勉強代」といいます。
「何億もかけて貴重な勉強をしておきながら、なぜその経験を生かさないのか」と、彼らは失敗した本人や相手に再チャレンジの場を作ります。
これは、潤沢な資産のある企業だからこそできる選択ともいえるかと思いますが、「失敗を恐れない」というマインドには学ぶところが多くありました。

●そのルールは本当に必要か。

私がこの業界で働きはじめてから今に至るまでの間、「損失を出したため(迷惑をかけたため)プロジェクトから外された」という話は何度も耳にしました。
働いている間に、いつしか、私たちにとって失敗しないことが何よりも重要なこととなっていきます。そして、私たちは自分やプロジェクトメンバーを守るためにルールをどんどん作っていきます。結果、私たちはそのがんじがらめに決められたルールの中でしか仕事ができない人間となり、また部下や後輩をそんな人間に育てているように思います。
今回アメリカでお話を聞いた人たちは、そういう日本の働き方が「窮屈だ」といいます。
「そのルールは本当に必要ですか?」
「あなた方が当たり前のように受け入れる「常識」は本当に必要ですか?」
「その「常識」を取り払ったとき、何が起こりますか?」と。
私たちは「そんなの常識でしょう? ちゃんと空気読んで!」なんて、よく言いますね。
この「空気のようなあたりまえの常識」が、彼らが重要視する「生のコミュニケーション」では、むしろ邪魔になるケースがあります。
そのルールは私たちを守っているのか、縛っているのか。折にふれ振り返ることが必要であると感じました。

●AIを取り入れることはデフォルト。

世界の今のトレンドは「AI」です。今回訪問したスタートアップでも、AIを取り入れていることがデフォルトであるように語られていました。いまやPDCAサイクルさえもAIで賄えます。仕様書も設計書もAIが作り、ソースコードも生成し、単体テスト、結合テスト・・・なんでもやってしまいます。
このような現状から、AIが人の仕事を奪っていき、私たちの仕事が減るのではないかという思いもありました。
私たちは今回の視察において、世界の最先端は「生のコミュニケーション」や「リアルなネットワーク」を重要視することを学びました。
そしてこの学びからは、今後AIによって「私たちの仕事が減る」のではなく、「私たちの仕事のフェーズが変わっていく」のだろうと、とらえることが可能です。
AIを活用するのはあくまでも人間です。人と人との繋がり。それによって得られる数多の情報。またその情報を正しく整理し活用する知識の土壌。このような基礎があってこそ、はじめてAIは真の効力を発揮します。
世界の先端を進むスタートアップがAIをどのように活用しているかについては、今後も継続して着眼する必要があるでしょう。
私たちエイ・ティ情報研では、「あなたのために」という経営理念のもと、ソフトウェア開発を中心に様々なソリューションを提供しています。事業内容はスタートアップとは異なるものの、お客様と対話し、お客様が求める成果をご提供するという意味では、今回視察した企業行動に通じるものは多々あると感じました。
エイ・ティ情報研は、常に、その先にいる、または、ともに挑戦する「あなた」のために、まい進してきました。それは、目先にある「仕事」にだけ目を向けるのではなく、その先にいる「人」と対峙しているということを示します。

●世界の先端で活躍する人たちのマインドを、大きな刺激に。

彼らは「日本は窮屈だ」と言いました。「日本にいては必要な情報(人)に最速でアクセスできない」と言います。「多くの日本人は、失敗を恐れ、チャレンジする枠を狭めている」と指摘します。
これを現場の業務に転換し言い換えると、私たちが自らに問うべきことは実にシンプルなのではないかと感じました。
『私たちは、自ら可能性の幅を狭めていないだろうか。』
この視察は、私たちが理念として掲げ進む道に間違いはないと確信しました。同時に、私たちは知らず知らずのうちに自分自身に枷をかけていたのではないか、という気付きも得ました。今、私たちに必要なのは、自らを縛る厳格なルールではなく、あらゆる可能性に手を伸ばし、変化を恐れず突き進む勇気です。
既存の仕事の進め方に甘んじていないか、規則が形骸化していないか。常に自問自答を繰り返しながら、視察で得た多くの刺激を一時的なものにせず、日々の業務の中で一つずつ形にしていけるよう、真摯に向き合っていきたいと考えています。

2025年10月 基盤ソリューション事業部 U.Y、M.N、K.A

 

今注目のAIや機械学習のトレンドを知り、これからの事業に応用できることを探りました。
CES2024視察

4000社以上の出展がある、世界最大規模のCES2024(ラスベガス)を視察しました。広い展示ゾーンの中で、今回は特にモビリティ関連の展示にフォーカスしました。
Amazon for Automotive
AmazonのAWSを用いた自動運転開発支援サービスをトヨタやBMWなどの大手メーカーが利用しています。
TCS(TATA CONSULTANCY SERVICES) Mobility Cloud Suite
自動運転の機械学習を行う上でのAWS上のサービスです。日本の自動運転TAXIの開発を行う際のTier4クリア時に利用。TCSだけでなく、ほかの企業も機械学習支援サービスを提供。
自動運転では、自動車自体の性能、搭載センサーの性能、販売地域のローカライズ等で、継続的な機械学習が必要になります。継続的に機械学習することで、AWS、サービスの使用料が継続的な収入につながります。
自動運転の市場は成熟しているため、参画するのは難しいですが、もし、ほかの業界で、こうした機械学習を支援するサービスに早期参画すればビジネスにつながると思いました。

サイバーセキュリティの分野でもユーザ同士の通信を暗号化することができる車積載デバイスアプリを通じて、自動車の情報を取得できるようになります。
サイバー攻撃を検知、防御する機能:ファイアウォールやIDS(侵入検知システム)を提供するソフトウェアが、韓国企業のAUTOCRYPT社から出展されていました。
また、日本のベンチャー企業のC社の、リアルタイムでデータの圧縮を高速で行うソフトウェア(工場の生産ラインなどに導入)、また医療向けの高速圧縮ソフトウェア(医療機器同士の通信やMRI,CT,X線装置のデータに導入)の展示を興味深く見てきました。

SyberSecurityカテゴリーのブースでも、多くのブースが自動車と関係する製品や実績をアピール。ここ以外のブースでも自動車関係のアピールが多く、それだけ自動運転や空飛ぶ車が注目されているということを再認識し、AIが組み込まれた多くの製品やサービスに触れることができました。
AIそのものではなく、AIを使ってどうするか考えていく必要性を強く感じました。

システムソリューション事業部 M
品質ソリューション事業部 H

コロナ禍3年間のテクノロジーやサービスの進化、変化に触れ、デザイン思考による課題解決と、これからのビジネスを。
2023シリコンバレー企業視察

海外研修でシリコンバレーを訪問。まず日本のスタートアップと協働しビジネスを展開している企業を訪問。
そこでこの3年間でIT業界の大量人材解雇があったこと、とりわけコロナ禍収束により、ITバブルも収束し2022年ごろより多くの企業で解雇が始まっていることを知りました。
そして2023年のシリコンバレー銀行の破綻。当初多くのスタートアップ企業に影響がでるものと見られていたが、シリコンバレーの人たちはこの解雇を悲観的に見ていないようでした。それは、彼らの特徴として、失敗や変化を楽しめる人、課題解決を愛する人、さらに前例にとらわれず、挑戦できる人が多くいるからです。
その中で、デザイン思考を中心とした課題解決が浸透していることを知りました。
デザイン思考では、ユーザ視点で課題を設定し、まずは完璧な答えをだすのではなく、仮説を立て小さく失敗しながら、徐々に課題を解決していく。たとえばウォータフォール方式ではなくアジャイル方式です。
この企業では、まず、若手から中堅層(30歳代から40歳代)をシリコンバレーに招待し、デザイン思考を中心に研修を行い、将来的に日本の企業文化に根付かせようとしています。
次に、日米に拠点を置くグローバルファンドで、シリコンバレーに進出する企業に投資や教育を行うことを使命としている企業を訪問。ここではデザイン思考を中心にマインドセットを変える研修を展開していました。
日本のある自動車会社は、本研修を実施した役員数人が研修後、企業変革に前のめりな姿勢を見せ始めたため、その後社長が全役員に研修を実施するよう指示したとのことでした。
コロナ禍の前から、日本企業はこうした新たな思考やオープンイノベーションなどの知識はあったもの、なかなか本流として取り組んでこなかったようですが、コロナという「有事」を経て、本気で取り組み出しました。 我々もデザイン思考をいかに今の仕事に活かしていくかを考え、お客様とともに直面する課題に取り組みたいと思います。


基盤ソリューション事業部 A.S


■ 記念イベント

創業30周年を記念し、ITエンジニアに関心がある学生の皆様に向けたオープンイベントを開催しました。
2023年6月

AT情報研は創立30年を迎えました。特にITエンジニアという仕事を難しく考えている女性の皆様に、ぜひご覧いただきたいトークセッションを開催しました。
※当社にエントリーいただいた方に本編を配信します。

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